次世代に引き継がれた100年前の庭造り

横浜の三渓園に行ってみました。
門をくぐると大きな池が広がり、その向こうに
小高い丘陵があり、
緑の中に小さく三重塔が見えました。
右手には、重厚感あふれる茅葺の屋根の
日本家屋が緑の中に溶け込んでいて
素晴らしい景色でした。

また、庭園には、京都をはじめ
日本各地から移築された建築物が
点在して、まるで、元々そこにあったかのように
庭に溶け込んいました。
この三渓園に移築されて、
庭と一体となり、建築と自然とを融合させた
日本庭園ならではの景色を作っていました。
しかも、その移築とこの庭が作られたのは
今から100年以上も前の明治時代。
製糸貿易で財を成した原三渓が
朽ち行く日本の宝を
集め移築し、庭を作り、
そして、市民に無料で公開したという。
彼は日本美術を後進へと
受け継ぐことを考えて
この庭を作ったという。

本当に良いものは100年経っても変わらない。
むしろ、時の流れが加わって、
壮大さと繊細さが、自然と織りなして
一つの風景を作る様は、
日本の美意識の素晴らしさを
改めて、知らされます。

このように、100年後も考えて
遺してくれた先人たちの
仕事に敬意を表したいと思いました。

育てながらの庭造り
横浜市青葉区ガーデンコンサルタント　One Seed