庭の再生—想いを未来へつなぐ物語 千葉県T邸

横浜市青葉区 ガーデデザイン 庭 ガーデニング 庭リフォーム

ご両親様が亡くなられて、空き家となっていた良質な日本家屋。
手放すのは惜しいので、何とか再生させたいとご相談いただきました。

お庭は、長い間、手つかずの状態になっていて、
荒れていました。
しかし、手水鉢や飛び石などが配されていて、
素晴らしい構造の庭であったことが見てとれました。


お客様にとって、どのような思い出があるのか、
今後どのように使っていきたいかなど、
何度もお会いして打ち合わせを致しました。

そして、お客様が「古民家カフェとして地域の人が集う場所にしたい」
という夢をお持ちであることを伺いました。

元々の構造をそのまま活かしつつ、
全くの日本庭園にするのではなく、林の中に居るような
癒しの空間をつくりたいと思いました。

地域の職人さんと話し合いを重ね、目指す光景を共有し、
木の選定は、お任せしました。

元々あったモミジと、マツは残して、数年がかりで形を整えるようにしました。
一方、形が悪くなってしまったウメやツツジ等は抜きました。
新しく植えたのは、
株立ちエゴノキ、アオダモ、自然樹形のドウダン、ヤマコウバシなど、
季節を感じ、優しい緑で囲われた空間にしました。
職人さんが素晴らしい木々を持ってきてくださったことが
庭の再生の成功のカギと言えます。


下草にはヤブコウジ、ギボウシ、クサソテツ、カキツバタ、シュウメイギク、シランなど、
日本原産の植物を植えました。
これらは手をかけなくても自ら増えていくため、
管理の手間を抑えながらも四季折々の表情を楽しめます。
また、庭の趣を深めるために、心地よい水音が響く手水鉢を復活させました。

縁側で緑の中を吹き抜ける風と、手水鉢に落ちる水音が心地よい。


1年後の第二次施工ではタマリュウを加え、
さらに美しい景観に仕上げました。



洗面所から見えるお隣との境には、
職人さんが本物の竹を使い、見事な建仁寺垣を仕上げました。
これにより、建物と庭が調和し、より一体感のある空間が生まれました。

目指す方向性と、庭造りの根底を共有できる職人さんと一緒に庭を造れたこと。
そして、その職人さんの技術とセンスと美を追求する意識の高さに
助けていただき、出来た庭です。

今では、古民家カフェとして、
地域の多くの方々に愛されています。
デザイン考案は10か月ほど、かかりましたが、
その間にお客様が庭や植物に興味を持ち、
楽しみが増えていく様子を見られたことが、
何よりも嬉しいことです。
これからも定期的に手を入れながら、
庭を造り、地域の憩いの場となることを願っています。



縁側の下に埋もれていた瓦を洗って、庭の枝や実を飾る。
地下支柱 本物の職人さんは見えないところこそ、手を抜かない。
川砂利を敷く前に一つひとつ手作業で、シートを敷く丁寧な職人さんの作業
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