生態系に優しい街の緑を。
「ミツバチがいなくなったら、人間は4年も生きていられないだろう。」
と、言ったのはアインシュタインです。
古来から森を育み、農産物・果実を育てる。
これらはミツバチが私たち人間にもたらしてくれる
恩恵でもあります。
特に、日本の環境に合う野生のニホンミツバチは
貴重です。
しかし、One Seedの拠点の
横浜市青葉区で、ニホンミツバチを見かけることは
殆どありません。
ニホンミツバチはその地域の環境度を
はかるバロメーターと言われています。
街にも緑が豊かと言われる青葉区で、
なぜニホンミツバチが殆どいないのでしょうか。
その主な原因の一つとして、
蜜源の不足が挙げられます。
ニホンミツバチにとっての一番の蜜源は
草花の花ではなく、雑木林の花ということです。
そういえば、青葉区の大部分が宅地開発されて、
雑木林は縮小の一途をたどっています。
雑木林は少なくなっていますが、
街路樹に、蜜源となる樹種を植えたら
良いのではないでしょうか。
蜜源で有効な木に
トチノキやユリノキがあります。
たまプラーザには、
トチノキの街路樹も
ユリノキの街路樹もあります。
しかし、たまプラーザ周辺で、ニホンミツバチを見かけることは
殆どありません。
なぜでしょうか。
それはトチノキやユリノキの花が咲かない
ということなのではないかと思います。
サクラやハナミズキなどは、花が咲きますが、
トチノキ、ユリノキなどの
街路樹は、花が咲きません。
きっと花芽を摘んでしまう時期に
枝を切っているように思います。
近隣の方々の落ち葉の問題もあるのかもしれません。
立川の昭和記念公園に大らかなトチノキが、
堂々と花を咲かせていました。
横浜市青葉区の街路樹では残念ながら見たことのない
トチノキの花。
宅地化されて生息域を追われたニホンミツバチたち。
街中も、人間が愛でるための単なる緑ではなく、
生態系の回る優しい緑に
していけたらいいなぁ、と思います。
それは結局、私たち人間にとって、
次世代の環境にとっても
必要なことなのだと思います。
育てながらの庭つくり
横浜市青葉区 ガーデンコンサルタント
One Seed ワンシード